こんにちは。楽器工房コンチェルトの久保です。
山梨県のピアノ調律師です。
ピアノの音ってコンサートホールでマイクも使っていないのに、遠くまでよく響きますよね。
理由は、遠くまで良く響かせる工夫がピアノには多く施されているからです。
その中で1番重要だと言えるのが「響板」という部品です。
もし響板に不具合があると、ピアノの音に悪影響を及ぼします。
今回はこの「響板」について詳しく解説します。
次のような疑問を持った方の参考になるかと思います。
- 響板って何?
- なぜ修理が必要なの?
- 響板の修理が必要になる原因と対策は?
- どんな風に修理するの?
響板とは
響板とは、音の増幅装置です
弦の振動は小さなものですが、響板によって音が大きく増幅されています。
私たちの耳には、響板に響いた音が届いています。
メーカーによって、響板の設計や製造方法が異なります。
そのメーカーのピアノの響きの特徴を決定づける重要な部分です。
響板の修理が必要になるピアノの症状
響板の修理が必要になるピアノの症状は次のとおりです。
- 音量が出ない
- 音に迫力がない
- ビー、ガーと雑音がする
響板には物理的に割れや駒の剥がれが発生しています。
響板割れの原因と対策
響板が割れる主な原因は次の通りです。
- 木材の枯れ
- 過激な湿度変化
また、響板割れの対策は次のとおりです。
- 湿度の変化が大きな環境にピアノを置かないこと
適切な温度・湿度についての詳細は次の記事に書きましたので、参考にしてください。
響板修理の様子
響板の割れは、同じ材質の木材で隙間を埋めることによって修理します。
まとめ
本記事では、響板の重要性や修理が必要なピアノの症状・対策・修理の仕方について記載しました。
設置環境を管理することによって、響板へのダメージを防ぐことができますので、しっかり管理しましょう。
以上です。