こんにちは。楽器工房コンチェルトの久保です。
山梨県のピアノ調律師です。
アップライトピアノもグランドピアノも蓋がありますし、開けっぴろげにしていなければ、ピアノの内部はいつまでも綺麗だと思うかもしれません。
しかし、ピアノの設置環境によっては虫が入り込んで、とても汚れています。
今回は、ピアノの虫食いについて紹介します。
次のような疑問を持っている方は、参考になるかと思います。
- ピアノの虫食いによる影響って何?
- 虫に食われたピアノの中身ってどうなってる?
- 虫に食われないためにはどうしたら?
ピアノの虫食いによる影響
ピアノの虫食いというとピアノ内部の話と思うかもしれませんが、虫食いの度が過ぎると外観にも影響がでてきます。
下図のとおりですが、横一列にまっすぐに並んでいなければならない鍵盤が、設置環境の悪さで布部品を虫に喰われてこんなになってしまいました。

鍵盤の高さが揃っておらずガタガタになっています
虫食いや巣作りされたピアノの内部
虫食いや巣作りされたピアノの内部を紹介します。
フェルト部品の虫食い
ピアノにはウールが多用されていて虫が寄ってきます。
喰われるとピアノの機能が低下します。
喰われた部品は新しいものに変えなければなりません。






土蜂の巣
次に、初めて伺ったお宅のピアノです。
鍵盤の布部品は虫に喰われ無くなっており、土蜂が鍵盤下にたくさん巣造りしていました。




虫の死骸・卵・糞
次に虫の死骸や糞、卵の画像です。
苦手な方はご注意ください。




虫食い対策
虫食いの対策は、ピアノの設置場所を虫が嫌がる環境にすることです。
そのためには、高温多湿を避け、虫が発生しない環境にすることが大事です。
また、防虫剤などをピアノ内に設置して定期的に入れ替えます。
まとめ
今回は、ピアノの虫食いによる影響や中身の様子についてご紹介しました。
少し強烈な写真もあったかと思います。
大事なピアノですので、設置環境には十分気をつけてください。
以上です。